虚人たち (中公文庫)完読

虚人たち (中公文庫)
筒井 康隆作品ははじめて。実験的作品として有名なこの本。
内容のおおよそはこんな感じ

  • 主人公は自分が虚人であること、この世界が虚構であることを自覚している。
  • 時間経過とともに(かなりぶっとんだ|きわめて普通の)現象が発生

(普通の現象も省略されることなく描写。SFの古典、「未知との遭遇」もありますw)

  • 主人公は(現象の意図|作者の意図)を探りながら思考し行動する
  • 不気味なラスト!!


虚構の世界にリアリティを持たせて、虚構の世界と現実の世界を近づけて読者に違和感なく読ませることは一般的。

この本はそれとは異なり、虚構の世界にリアリティを排除しておきながら、
虚構の世界と現実の世界を近づけるといった離れ業を行っている。