「リンドン・ジョンソン:理想のために権力を求める」「[鬼上司]の復権」
HBR2006/9 より。
http://www.dhbr.net/magazine/backnumber/200609.html
今回の論文のタイトルと内容に度肝をぬかれた。
私はこの手の内容をさける傾向あり。
認知バイアスに陥らないためにもメモ。
「リンドン・ジョンソン:理想のために権力を求める」は、
リンドン・ジョンソン(前アメリカ大統領)は、自分の理想を実現(「貧困の撲滅」政策の実行)できたのは
- 人の弱みにつけ込むのが得意だったから
- 上のスキルを使って巧みに権力を獲得したから
- 権力を私利私欲ではなく公共のために使うことができたから
と紹介。権力の価値をもっとも理解していたアメリカ大統領だと
「[鬼上司]の復権」は、近年のEQなどにみられる人間関係重視のソフトアプローチに対するアンチテーゼ的論文。
鬼上司の基本戦術が「極度のプレッシャー」「怒り」「じらし」「わけ知り顔」とまじめに語る。EQにみられる人間関係重視のアプローチは共感のスキルを使って絆を結び成果をだす。逆に、このアプローチは威圧的な態度で不安に陥れそこにつけ込む。共感してしまうと無茶な命令ができず、選択の幅が狭まるためむしろ邪魔だと。
鬼上司の不条理な命令は、和を乱し、場を混乱に陥れ、ゆらぎをうみだし、ブレークスルーをおこして、新しい価値を創りだすためにある。
HBRの多彩な内容には、驚かされる。