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世界制作の方法 (ちくま学芸文庫)

世界制作の方法 (ちくま学芸文庫)

今日は、開発者とこの本の関係性について、無理矢理結びつけることを試みる。

プログラミング言語フレームワークの設計者は、単に文法を定義しているだけでなく、「ソフトウェア開発の世界の制作」に深く関与している。

プログラマは、単に仕様を実装に落とし込むだけではなく、「エンドユーザが暮らすor働く世界の制作」に深く関与している。

この本が提示する世界観なら、ぼくらが世界の制作に関与することは、ごく自然なことになる。


プログラマ目線の場合、ThoughtWorksアンソロジーの多言語プログラミングに興味がわいた人、Rails(あるいは別のフレームワーク)やRspec/Cucumberが制作しようとしているソフトウェア開発の世界観に、哲学的な観点からとらえたいと思う人は一読してみては?


プロジェクトマネージャ目線の場合、既にあるプロセスのテンプレートに『従う』に興味を失い、メンバー同士のコミュニケーションを通じて、いかにしてソフトウェア開発プロジェクトの世界が制作されていくかの過程について、哲学的な観点からとらえたいと思う人は一読してみては?


プロダクトマネージャ目線の場合、エンドユーザを主とした多くのステークホルダーの満足条件を満たす仕様をいかにして醸成してくかの過程について、哲学的観点からとらえたいと思う人は一読してみては?


ただし、読んだ人が、なにか新しい発見できるかどうかは、俺は知らない。