On Dialogue の necessity

『necessity』 は On Dialogue を理解する上で、重要な言葉だ。
これを理解するヒントをマンガのハンターハンター の中に書いてあった。書き出しておく

その人を知りたければ その人が何に対して怒りを感じるかを知れ

クラピカ と レオリオ が互いの主義、主張(「necessity」)に 理解/同意ができず、怒りの感情が発生し、船上で決闘しようとするシーンで、ゴンが上の台詞。


どうしても譲れない、自分がとても大切にしている何か が 「necessity」に相当する。necessity を持っていれば、怒りの感情を引き起こす事はある。


他者と対話をしていると、常に心地よい、安心が得られるわけではない。しっくりこない、いらだちを感じる、いらいらする、怒りを感じる、頭に血が上る といった 生理的/心理的現象をを引き起こす場合がある。
他者の発言が、どうしても譲れない 自分の necessity を侵害していると感じる と人は身構え、守ろうとする。古来から引き継いだ人の特性で、防衛本能が 会話中に発動している状態となる。

防衛本能 の使い方を間違えれば、Dialogueではなくて、 議論、論争、暴力といった攻撃的な振る舞いに移行し、On Dialogue が目指している状態とはほど遠いものとなってしまう。ハンターハンターのこのシーンの場合は、対話ではなく決闘を選択した。 ジャンプのコンテキストであれば、「拳で語り合う」は、友情を育む上で重要なコミュニケーション手段かもしれないが、今のビジネスシーンでは、その文化/習慣はない。
On Dialogue の場合は、決闘とは違う道 (On Dialogue)を選択する。

その人を知りたければ その人が何に対して怒りを感じるかを知れ

私の発言や振る舞いに、他者が、いらだち、怒りなど感情を引き起こしていると察知した場合、他者のポリシー(necessity)に接触している可能性の検討が必要。その場合は、何が怒りを引き起こしたかを落ち着いて確認し、他者のnecessityを理解に努めること。他者のnecessity が、共感、同意できないものもあるだろう。それでもよい。それでも、理解だけは努めること。

ただし、挑戦的な発言で怒りの感情を引き起こし、他者を理解することを、On Dialogueは、意図していない。
他者の necessity をいたずらに disらないこと。自分の necessity を他者に説得や強要せず、提示にとどめておき,他者の necessity に配慮する。


他者の necessity を理解することが 、On Dialogue を行う上で重要なポイントとなる。

自分を知りたければ 自分が何に対して怒りを感じるかを知れ

他者の言動に、自分がいらだちや怒りを感じた時は、他者の言動と 自分のnecessity との間のどこにコンフリクトが発生しているかに目を向ける。本当に それは、絶対に譲れない necessity なのか再考することも忘れてはいけない。 無自覚の暗黙的な前提、誤ったフィルターがかかった判断が混じっているかもしれない。
自分の necessity を自覚することが On Dialogue を行う上で重要なポイントになる。

On Dialogue (Routledge Classics)

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ダイアローグ――対立から共生へ、議論から対話へ

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ダイアローグ 対話する組織

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