Weakest Link 弱いことが大切なときもある。

inn Design Rule Indexより。

製造業のシステム系では、鎖のアナロジーがよく知られている。鎖の強さは、一番弱い輪によって決まる。
そのため、一番弱い部分を特定して強化するのがよいという発想。


製造業の場合、一番弱い輪は(狭義には)ボトルネックの生産工程をさす。このボトルネック工程の特定と強化が重要になる。
なぜなら、ボトルネック工程以外を強化しても、ボトルネック工程の生産速度でしか、製品を市場に投入できず、改善がムダになるため。



これと逆の発想が、Weakest Link
わざと弱い部分を用意してシステム全体を最適化する。


電気のシステム系では、電気回路に過剰な電流が流れないように、ヒューズによって保護されている。
車のデザインでも、乗員の安全確保のために、Weakest Linkが用意されている。
組織の創造性を喚起させるマネジメント法として、人材採用の際に、もの覚えの悪い人、未経験者を採用が重要と提案する人もいる。(経験のある社員がテーゼ役、未経験者がアンチテーゼ役、2つを融解してジンテーゼのチーム/組織ができるって仕掛け。何となく私自身も実感あり。)


私の会社で配布されているネームフォルダー。首にかける紐を強く引っ張ると、プラスチックの接続部分がはずれるようにデザインされているが、Weakest Linkの典型例であろう。



弱いことが重要というのが面白い。

Design rule index―デザイン、新・100の法則

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