インタラクションデザインの教科書

インタラクションデザインの教科書 (DESIGN IT! BOOKS)

インタラクションデザインの教科書 (DESIGN IT! BOOKS)

基礎要素を押さえるのに良い本だと思います。逆に個々のトピックは突っ込んだ内容を期待しないこと。

惹かれた章は、Chapter5,6,8。

Chapter5

インタラクションデザインのコンテキストでは、プロダクトやサービスのドメイン対象の現地の調査活動を行ってレポートをまとめるのも、ホワイトボードスケッチでプロダクトイメージを表現するのも、ペルソナを活用するのも、ユースケースで要求をまとめるのも、プロトタイプを作成するのも、ユーザに利用してもらうテストを実施するのも、どれも「デザイン」活動の一環であるらしい。

プロダクトやサービスの感性的なイメージを画像のコラージュで表現するムードボードは、ちょっと驚き。

Chapter6

物理的なボタン、素材、形、フォント、色、音といった基礎的なデザインの要素を取り扱っている。

Chapter8

プロダクトと比べ、無形的で捕らえにくいサービスについて1章使っていることに好感。ロールプレイングは、サービスのプロトタイプなんだね。


その他

Chapter4

デザイン分野でどうして、民俗学系のフィールドワークのアプローチがポピュラーなのか不思議に思っていた。が、国際的なプロダクトの輸出、サービス展開という経済活動で、文化の相違が、プロダクトやサービスが売れる売れない大きな要因になりうる背景を踏まえると、当然といえば当然であるように、この本で読み取れた。