レトリックと人生

レトリックと人生

レトリックと人生

ずーと、課題図書だったやつ。ネット上だといくつか読んだのだが、本は読んでなかった。知ったきっかけは、数年前に、同じ会社の人がワークショップを開いたりして。

方向付けや容器等のメタファが日常に深く入り込んでいる言葉の分析から入り、思考様式/行動様式にメタファが深く関わっていること、そして、この世界の活動全体に、メタファが深く影響を与えているという壮大なストーリーに発展していく。


活動の中心に言語・言語活動を配置している点で、ヴィトゲインシュタイン後期に似たようなものを感じる。

会話のフォーマットの1つの議論に戦争のメタファが入り込んでいる話は、もっと知られていて、いいと思う。この本では出てこなかったが、別フォーマット案の1つとして、石のスープの話だろうか。「みんなで食材を持ち寄って鍋を作って食べる」



良心的なハッカーであれば、プログラミングという「言語活動」を中心に配置し、ソフトウェアを通じて、より良い世界を生成したいと思うのだろう。。。


私の最近の関心領域は、それほど壮大な世界ではない。
ドメインエキスパートとテスターの会話と受け入れテストの記述の言語活動に、中心にきている。10年とは言えないが、少なくとも3-4年ぐらいは中心に配置しよう。

この本を作者の意図とは別に、私の意図として、世界をソフトウェア開発のプロジェクトに限定し、受け入れテストやCucumberがやろうとしていることが何なのかを理解できたらいいなと思って読んでました。