まちづくり入門に参加した。その2
これに参加して、私が連想した本を紹介して、補足説明を試みる。
- 作者: J.W.V.ゲーテ,Johann Wolfgang Von Goethe,木村直司
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2001/03/01
- メディア: 文庫
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「似顔絵と他己紹介」や「街のよいところを探す」というテーマの際に連想したのがこの本。
光という対象(subject)に対して、数学を使って客観的に描写したのがニュートン。対してゲーテの色彩論は、光の色と人(観察者の心理あるいは身体的生理現象)の関係性を研究対象にしている。
まちの幾何学的構造と人が何か良いと感じる感覚の関係性について記述する試みは、ゲーデが色と人が感じる感覚の関係性について記述したのと似た構図になる。ここでは、まち(客体)と観察者(主体)がきれいに分離されず、一体となった関係が浮かび上がる。
ソフトウェア開発のコンテキストで、ある対象ー心的描写を記述するな次ようようなものになるであろうか。
プログラマ。筋のよい、プログラミング言語、ライブラリー、フレームワーク、ツール、既存のソースコードを見たり、触ったりする際に感じるあの感覚を、研ぎすまして表現を試みる行為。(特に何が良いのかについて語る)
UI系のデザイナー、あるいはエンドユーザー。Goodなソフトウェアの色、形、操作等で感じるあの感覚を研ぎすまして、表現を試みる行為。
ファシリテーター。グループで作業する際に発生する場ある雰囲気を感覚を研ぎすまし、表現を試みる行為。
主体(観察者)が何か良いと感じる感覚を記述表現することにポイントがあると思う。
おそらく、個人が感じたよいものが、ある集団で共有しうるものであれば、合意形成のアライメント、判断基準となるからだ。また、個人や集団が良いと思うものを残したい、良いと思える方向へと修復したいという行為の動機の根源となりうると思われる。