身体の拡張としての自動テスティングフレームワーク

各々の生物によって感覚器官/運動器官が異なるため、各々の生物は、この世界を、独自に知覚/運動し、各々の生物で各々異なる世界観を作り上げている、のようなことを「生物から見た世界」に書いてあった。またこの本の後半に、望遠鏡などの道具を操る物理学者は、一般の人とは、異なる世界を見たり感じたりしていることに触れていた。



「生物から見た世界」のロジックを借用すれば、(攻殻機動隊のように義体化まではおこなってはいないものの、)開発者の知覚/運動の身体能力を拡張にテスティングフレームワークは一役買っているという解釈ができる。物理学者が望遠鏡を操ることで、肉眼では知覚できないことを知覚するように、テスティングフレームワークを操ることで、デグレ箇所をもっとうまく発見して直すだろう。何をつくろうとしているのかをもっとうまく理解して、実際につくるだろう。テスティングフレームワークを巧みに操ることで、ダーティコードをクリーンコードに置き換える作業をもっとうまくやるだろう。

生物から見た世界 (岩波文庫)

生物から見た世界 (岩波文庫)