ユーザ体験: 現場からフィードバックでGoodなユーザ体験を生み出すプロダクトは作れるのか?

http://www.infoq.com/jp/news/2008/03/realitydrivendevelopment
に反応.

そして、ソフトウェアにとってもっとも重要な現実とはユーザ体験と技術的な品質です。

「ユーザ体験」という言葉は、私が去年が色々調べていたキーワードになる.吐き出しておく.

きっかけは、いいものをつくるためにはなんか足りんなぁと、ずーと面倒見ているプロジェクトで感じている、もやももやの解を探しているうちに「ユーザ体験」という言葉にぶつかった.

http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/userexperience.html
が簡潔な説明でわかりやすい.

ユーザとソフトウェアの機械的なインタラクションに注目を当てているのがユーザビリティであるなら、ユーザ体験はそのインタラクション結果、ユーザの中に発生する「Cool!」「面白い」「びっくり♪」「萌え〜」といった情緒的な心に関心を寄せている.

Windows XPの「XP」ってexperience(体験)の略で、これも「ユーザ体験」の影響を受けたネーミングであろう.
http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/special/winxp_over/winxp_over_01.html

私が、MacRubyが好きなのは、「知的」「シンプルでかわいい/かっこいい」「やさしい」「やわらかい」などなどユーザ体験が私好みだから.俺にもこんなものをつくるセンスが欲しいが、なさそうだw

「ユーザ体験」の概念はマーケティングでは普通に広まっており、例えば、車のCMを見ればすぐ解る.とある車のCMの「モノより思い出」というキャッチコピーは、顕著な例.
ユーザは、車という「もの」を買うのではなく、車を使った「経験」を買うんだということは、マーケティングの世界では広く知られている.


現場からフィードバックでGoodなユーザ体験を生み出すプロダクトは作れるのか?

実際に使ってもらってフィードバックを得ことで、果たしてそれでGoodなユーザ体験を生み出すプロダクトが作り込めるかは懐疑的に思うことがある.


私の知る限り、Rubyの言語デザインのよさの発生源は、外部からフィードバックというより、まつもとさん自身が使い易いように、とことん考えてつくったら、みんなも使いやすかったといったタイプ.
誰の言葉か忘れたが、あるデザイナーは、外部からのフィードバックで優れたアイデアであっても、製品コンセプトから外れたものであれば、取り込まずに構わず切り捨てるそうだ.


優れたユーザ体験を提供するプロダクトは、一人の優れたプロダクトオーナー/プロダクトデザイナーのデザインセンスの賜物なのか?あるいは複数人のフィードバックによって生み出されるのか?2つのハイブリッドのバランスなのか?それとももっと別な何かなのか?謎である。