Fit 再考
Ward 作の Fit がやろうとしたことを思索。
Fitの 社会システムの座視の設計思想がときどき私の頭の中で駆け巡るのでメモ。
Fitは、簡単な文書と表形式でシステムの期待する振る舞いを、
顧客が理解できるレベルほどに記述し、テストを自動実行するツール。
HTMLやWordなどで書ける。Test as Specification を体現させたツールである。
顧客の期待するシステムの振る舞いと開発者の理解を 【Fit】 させること意図したと思われるこのツール。
Fitを使った活動を パタンランゲージのアナロジーで語るなら「小さな広場」
顧客(ドメイン専門家、ユーザ、ビジネスアナリスト)、開発者(プログラマー、テスター)などいろいろなタイプの人が集う場。システムの期待する振る舞いについて、会話する場の中心的存在が、XPのコンテキストでは、User Story のほかに、Customer Test (Fit)である。
Fit ソフトウェアのアナロジーで語るなら「Wiki」
Fit はテスト自動実行ツールという側面のほかに、顧客と開発者(プログラマー/テスター)のコミュニケーションツール/コラボレーションツールとしての側面を持つ。ツールを使って、システムの期待する振る舞いについて対話を深める場をつくろうとしている。
Wiki が コミュニティを形成する重要な土壌の役割を担ったように、
Fitもまた、ソフトウェアをつくるコミュニティを形成する土壌になろうとしている思われる。
残念ながら
残念ながら、まだ実業務で私は、Fit(や後続のツール) を Nature Of Order で語るところの「強いセンター」まで使いこなしたことがない。こいつを導入するのに障害も幾つか感じている。
だた、ソフトウェア開発の中で、Fitの使用(後続のツール使用が) が 「強いセンター」 と呼べるまで成長したとき、
ソフトウェアが、ソフトウェアが使用される場が、ソフトウェアがつくられる場が、Goodに成長していくんじゃないかと、期待感を持っている。